アンケート

1998年5月6日初出、1999年4月10日更新

qmailのパッチについてのアンケート

「qmailのパッチについて」のアンケートを日本のqmailのメイリングリスト qmail@jp.qmail.org で行いました。

アンケートの期間 1998年 3月12日〜27日

回答数 30 人

質問内容

パッチを当てているか当てていないか？
どういう理由で？

アンケートの結果

1. パッチを当てているか当てていないか？

パッチの有無

当てている	20 人
当てていない	10 人

当てている: 20 人
当てていない: 10 人

当てているパッチと人数

作者名:パッチの目的パッチの所在	人数
John Saunders: ローカルタイム表示 ftp://ftp.nlc.net.au/pub/unix/mail/qmail/qmail-date-localtime.patch [1.03]date822fmt.cには変更がない。	17
John Saunders: qmail-smtpdが\nで終了する行を受け付けるパッチ ftp://ftp.nlc.net.au/pub/linux/mail/qmail/qmail-smtpd-newline.patch [1.03]対応 [別手段]ucspi-tcp パッケージの fixcr を使う。	7
Bart Hartgers and Franz Sirl: STATUSなどのヘッダーを挿入するパッチ http://homepages.munich.netsurf.de/Franz.Sirl/qmail-pop3d.diff [1.03]http://homepages.munich.netsurf.de/Franz.Sirl/qmail-pop3d-1.03.diff	4
Russ Nelson: MAPS RBLプロジェクトのパッチ http://www.jp.qmail.org/qmail/rbl/qmail-1.01-rbl.diffs [1.03]http://www.jp.qmail.org/qmail/rbl/qmail-1.03-rbl.diffs [別手段]rblsmtpd パッケージを使う。	4
電信八号等MUA対策 [1.03]HELO の後の multiline replies に対するパッチは必要なくなった。	4
Chuck Foster: "CNAME lookup failed"を受け付けるパッチ http://www.jp.qmail.org/qmail/cname_lookup_failed [1.03]CNAME lookup をやめたため必要無くなった。	3
Michael Samuel: RCPT TO の数を制限するパッチ ftp://ftp.surfnetcity.com.au/pub/unix/qmail/qmail-1.01-maxrcpt.patch [1.03]不明	3
Rask Ingemann Lambertsen: qmail-smtpdが\nで終了する行を受け付けるパッチ http://www.gbar.dtu.dk/~c948374/qmail/qmail-bare-lf.diff [1.03]不明 [別手段]ucspi-tcp パッケージの fixcr を使う。	3
Richard Letts: qmail-sendがSIGHUPしたときrecipientmapを再読み込みするパッチ http://www.illuin.demon.co.uk/qmail/recipientmap-reload-0.6.patch [1.03]control/recipientmap自体がなくなった。	3
Mark Delany: senderをチェックするspam対策のパッチ ftp://ftp.mira.net/unix/mail/qmail/wildmat-0.2.patch [1.03]不明	3
Bert Gijsbers: APOPのサポートをするためのパッチ bert-send-apop@mc.bio.uva.nl へメールを送って返送されたqmapop-0.3.tar.gz [1.03]qmail-1.02-popup.c.diffあり。See ML:qmail@jp.qmail.org #714	2
Sam Varshavchik: procmail-during-SMTP antispam patch http://www.geocities.com/SiliconValley/Peaks/5799/qmail-uce.html [1.03]対応	2
Frank D. Cringle: /var/qmail/queue/lock/tcpto をリセットするパッチ http://www.jp.qmail.org/qmail/qmail-del-tcpto [1.03]qmail-tcpok が追加されたため必要無い。	1
Rask Ingemann Lambertsen: 中継を制御するqmail-smtpdへのパッチ http://www.gbar.dtu.dk/~c948374/qmail/qmail-relayclient.diff [1.03]http://www.cs.uregina.ca/~wunschs/code/qmail-1.03-relayclient.diff [別手段]ucspi-tcp を使う。	1
IPv6対応	1

注）MUA対策とIPv6対応は手製のパッチです。なお、アンケートの回答には Russ Nelson作の MAPS RBLプロジェクトのパッチ http://www.jp.qmail.org/qmail/rbl/ucspi-tcp-0.80-rbl.diffs が含まれていますが、qmail ではなく tcpserver に対するパッチなので除外します。解答数は 3 です。上記のパッチは qmail 1.01 以前のパッチです。1.03 で対応状況は各欄の[1.03]という行に書いてあります。また、パッチを当てないで済む手段がある場合は[別手段]という行に書いてあります。上記のパッチのほとんどはwww.qmail.orgミラーサイトからたどることができます。

2. どういう理由で？

コメントを簡潔にするため、送っていただいた理由の文章を一部変えたり、同じ内容はまとめたりしています。

パッチを当てない理由

特に当てる必要がない。
オリジナルからの改変はしたくない。
パッチの存在を知らなかった。
勉強不足でそこまで手が回っていない。
現在試験運用のため。
当てる理由はあるが別の方法で逃げている。
MUA に問題があれば, MUA で対処して頂く等の方針を採用している。

パッチを当てる理由

qmail-date-localtime.patch
- 時刻の表示を localtime(JST) にしたかったから。
- JST の方が直感的にわかりやすい。
- 配送状況を見やすくするため、他の MUA の表示と合わせたい。
- DateをつけないMUAがあり、Dateの表示が -0000 となることを防ぐ為。
qmail-smtpd-newline.patch
- 不具合のでるメーラーがあると聞いたので。
- RFCを守らないで実装されたMUA対策．
- winなクライアントから利用するのに必要だったため。
- 改行が `LF’ ではうまく動かないことがあった。
- 行末処理(LF, LF+CR)
- ISP で利用している以上、利用者の MUA でメールを送信できないのは論外である。
qmail-pop3d.diff
- 不具合のでるメーラーがあると聞いたので。
- Authorized POP を導入する準備のため．まだ導入はしていません．
- 単純に当てた方が良い気がした。
qmail-1.01-rbl.diffs
- SPAM/UCE対策．
- 不正中継関係で活用できそう。
- MAPS RBLプロジェクトの情報を利用するためです。
電信八号等MUA対策
- winなクライアントから利用するのに必要だったため。
- 電信八号がqmail-smtpdときちんとお話しできるようにする
- ISP で利用している以上、利用者の MUA でメールを送信できないのは論外である。
- 参照） SMTPの実装に問題が報告されたクライアントの情報(前野さんのページ)
- Windows のメイラーの選定
cname_lookup_failed
- 大元のDNSが腐っているため．
- ある無料メーリングリストサーバからのメールがこのチェックに引っかかって配信されない。
qmail-1.01-maxrcpt.patch
- 一度に RCPT できる宛先の数を制限できるようにすれば後々便利だと思ったため．実行はしてませんが．
qmail-bare-lf.diff
- RFCを守らないで実装されたMUA対策．
recipientmap-reload-0.6.patch, wildmat-0.2.patch
- SPAM/UCE対策．
- 不正中継関係で活用できそう。
qmapop-0.3
- APOPのため
qmail-uce.tgz
- UCE 対策。
qmail-del-tcpto, qmail-relayclient-diff
- 不正中継関係で活用できそう。
IPv6対応
- tcp-envでIPv6アドレスへの対応、qmail-remoteでIPv6先へのsend